宮崎 - 20184

管理人が宮崎まで遠出した際の覚書です。魅力的な地質遺産と景観に恵まれた地域ですが、サイトが紹介している指宿・頴娃のものとは接点がありませんので、番外編とせざるを得ませんでした。

【高千穂峡(49日)】

高千穂峡の柱状節理、エンタブラチャーと真名井の滝


高千穂峡の仙人の屏風岩trans
高千穂峡の槍飛橋下の節理

阿蘇は4度に亘って大規模火砕流を噴出していますが、高千穂の名瀑真名井の滝を囲む柱状節理は13万年程前の阿蘇3火砕流堆積物です。これを覆うバナナ状のエンタブラチャーや仙人の屏風岩は約9万年前の4度目の噴火の地質遺産とする説が有力ですが、阿蘇3/4火砕流堆積物の境界については諸説あるようです。

下の画像の玉垂の滝のような節理の間からの湧水は大隅でもみることはできるものの、そこは高千穂。天の真名井の水が湧出ているという伝承があるそうです。その上の月形は、天照大神が岩戸に籠られる原因となった素戔嗚尊の反省の証。不完全な放射状節理が剥落したかにもみえます。日形もあったそうですが、崩落して残っていないとのことです。


高千穂峡のエンタブラチャーと甌穴
高千穂峡の玉垂の滝と月形

(あめの)(やす)河原(がわら)49日)】

仰慕窟入口の節理 仰慕窟内部

天岩戸宮が祀られる(ぎょう)(ぼが)(いわや)のある天安河原で知られる岩戸川流域も阿蘇火砕流堆積物が分布する地域です。天岩戸宮に向かう遊歩道では、柱状節理と甌穴を観察することができます。

天照大神もご覧になった景色でしょうか。

天安河原の甌穴と柱状節理

【馬ヶ背(49日)】

馬ヶ背の柱状節理 馬ヶ背の柱状節理

馬ヶ背の遊歩道脇の柱状節理 新第三世紀の尾鈴酸性岩類より成る細島半島の柱状節理。最大比高は約70mと、高千穂峡の仙人の屏風岩と同程度ですが、奥行き200mほどの狭い湾入に並ぶ露頭を上から見下ろすせいか、規模感にはかなりのものがあります。

展望台に向かう遊歩道からして既に左の画像のような迫力です。


【青島(410日)】

青島神社前の鬼の洗濯岩(青島互層) 青島神社前の鬼の洗濯岩(青島互層)
堀切峠下の鬼の洗濯岩(青島互層)

青島互層。今回の宮崎行きを思い立つきっかけになったブラタモリ(近江友里恵アナウンサー最終回となった#100宮崎)でも、ここで鬼の洗濯岩を形成した砂岩と泥岩の差別浸食が説明されていました。宮崎層群に属する砂岩・泥岩互層の中では最も新しい地質遺産です。

左の画像も青島互層ですが、こちらは堀切峠下。若き日のタモリさんご一行が事故られた辺りです。


【鵜戸神宮(410日)】

鵜戸神宮が祀られる海蝕洞の内部 鵜戸神宮二柱岩のコンクリーション

鵜戸神宮は海蝕洞に祀られていますが、現在は海蝕が進む位置にはなく、約7,000年前の縄文海進時に形成された地質遺産と考えられています。周辺は砂岩と泥岩の鵜戸互層ですが、海食洞は砂岩単層で、内部はコンクリーションから溶出した石灰質に覆われています。

波切神社の本殿が祀られている不動窟も鵜戸神宮と同じく砂岩単層です。こちらは海際に位置する現在進行形の海蝕洞で、内部にも鵜戸神宮のような滑らかさありません。

波切神社の祀られる不動窟 波切神社の祀られる不動窟の内部

鵜戸の千畳敷(鵜戸互層)

鵜戸互層は、海岸参道に沿って鵜戸崎の西に拡がる千畳敷と呼ばれる鬼の洗濯岩で確認することができます。中新世の宮崎層群に属する砂岩・泥岩互層のうち最も古い地質遺産です。


【ケスタ地形(410日)】

波切神社の不動窟からは、富士のケスタ地形を望むことができます。層厚があるために波蝕を免れつつ隆起した砂岩層で、日南海岸には広範に分布します。右の画像の前景、観音岬に拡がる鬼の洗濯岩は内海互層。鵜戸のものよりも新しく、青島のものよりは古い宮崎層です。

波切神社不動窟から望む富士(瀬平崎)のケスタ地形 望む富士(瀬平崎)のケスタ地形と観音岬の鬼の洗濯岩(内海互層)





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