TAS図


溶岩の分類には化学組成に沿って特性を把握する手法が採られます。二酸化珪素(SiCo2:シリカ)含有率を横軸、アルカリ成分(酸化ナトリウム(Na2O)と酸化カリウム(K2O))含有率を縦軸にとったTASTotal-Alkali-Silica)図では、各々左に示す座標をとる(太線で囲んだエリアの)グループに属し(構成比は地質調査総合センターの“地質図 - 地質用語(TS素案:2008)”に準じています)、シリカ含有率の高いほど粘性が、低いほど流動性が高い溶岩となります。図の右側で岩相の色調が明るく、左側に寄ると暗くなるのが一般的ですが、色調に頼った判別は極めて危険で、なかなか一筋縄ではいきません。指宿では池田系が右寄り、開聞系が左寄りといったところでしょうか。

何れも地表で固化したことによって火成岩となったものですが、地下で固化した後に隆起して地表に現れたことで観察できる“深成岩”もあり、対応するものを図の<>内に示しました。粘性の強いx 軸右から“花崗岩”-(花崗閃緑岩)-“閃緑岩”-“斑糲(はんれい)岩”となることで、“(花崗)んで()()殺し♪”という覚え方があるようです。知らんけど・・・。