鍋島岳溶岩ドーム

鍋島岳溶岩ドーム東側
大野岳から池田湖越しの鍋島岳溶岩ドームと竹山

中浜の駐車場からほぼ正面の対岸に見える池田湖南岸の溶岩流で、池田火山の噴火(5,500~5,700年前頃[1])から開聞岳の活動開始(4,000年前頃[2])の間、奥野・小林・中村(1993[3]は、14C(炭素14)法による測定結果に基づき、4,300年前頃の噴火活動によるものとしています。

鍋島岳の主岩体は南北にツチノコのような形に連なる灰白色の溶岩ドームと溶岩流で、溶岩流は池田カルデラに崩落。溶岩ドームの西側には、その前に噴出した溶岩流が残され、溶岩ドームと池田湖側の溶岩流の間には岩質の異なる小型の溶岩ドームが噴出しています[4]

溶岩ドーム西側の溶岩流は大底月、小底月、東側の鍋島岳テフラ層は水源地といった、鍋島岳形成直後に活動したと考えられる小型のマール群によって破壊されています。

崩落ドーム側の鍋島岳溶岩露頭
小型ドーム側の鍋島岳溶岩露頭





[1] 奥野充“南九州の第四紀末テフラの加速器14C年代(予報)”,名古屋大学タンデトロン加速器質量分析計シンポジウム(1995年度)講演予稿集 「南九州の火山噴火と遺跡の年代をさぐる」 ,1995年。稲倉寛仁・成尾英仁・奥野充・小林哲夫“南九州、池田火山の噴火史(火山 第59巻 第4号,2014年)”では、池田カルデラの形成は6,400年前とされています。
[2] 石川秀雄・有村兼誠・大木公彦・丸野勝敏“阿多火砕流および開聞岳火山灰層の14C年代”,地質学雑誌 第85巻 第11号,197911月、等。
[3] 奥野充・小林哲夫・中村俊夫“南九州、鍋島岳テフラ層中の炭化木片の加速器14C年代”,火山,第38巻 第3号,1993年。奥野充・前垣内勇作・高島勲・中村俊夫・福永康平・小林哲夫“放射性炭素および熱ルミネッセンス年代測定による鍋島岳火山の噴火年代の検討(福岡大学理学集報 第35巻 第1号,20053月)”では、14C法で4,330±100年前、TLThermoluminescence)法で4,200±200年前とする測定結果が得られています。
[4] 奥野充・小林哲夫“鍋島岳火山の地質”,鹿児島大学理学部紀要(地学・生物学) No.241991年。

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