2023年 12月 26日
年末から新年にかけての風物詩、頴娃の大根櫓です。
今年は地学見学会に備えて集中的に画像確保を図ったことの反動を夏場の猛暑が増幅し、後半のほとんどを史談の補足と参考文献の更新に費やしてしまいました。国立国会図書館デジタルコレクションのサイトの設計変更や旧Twitter®、Facebook®のロゴ変更といった暇潰しに絶好の材料にもかまけてしまったな、と反省しています。
来年を内容の充実に努める年とすべく、サイトの大掃除に励みます。
皆様には良いお年を。
尚、5月の講演会と6月の地学見学会の様子は鹿児島県地学会誌9月号で紹介して頂いています。
2023年 11月 11日
家内の母親と叔母のお供で下関に来ています。目的は河豚なのですが、宿泊は門司。“ブラタモリ #108 下関”でタモリさんが下関の火の山公園からご覧になっていたホルンフェルスが浸食されて海峡となった風景を門司側から。開聞橋の開通は1973年11月14日だったそうですから、架橋50周年3日前。右端に見えているのは旧門司税関の建物です。
家族旅行なので行動の自由はききませんが、ホテル周りの散歩で訪ねてみた門司港駅。“ブラタモリ #109 門司”撮影時には修復工事中でタモリさんはご覧になれなかった歴史遺産です。
オマケ
読めねぇよ。
2023年 6月 5日
先日の講演に続き地学見学会の案内も仰せつかっていたので、昨日ご一緒させて頂きました。
いろいろと不手際があり、先ず集合場所を“野球場駐車場”としかお伝えしていなかったため、ほとんどの皆様がバックネット裏の入口付近にお集まりでした。こちらが考えていたのは荒平石の外壁沿いの外野側だったのですが、まぁ当り前ですよねぇ・・・(実はバックネット裏に駐車スペースがあることを全く失念していました)。
もう一つは山川石。戻りは山川経由のルートを考えていて、地頭仮屋跡、河野覺兵衛邸跡の石組みをご覧頂く予定でした。こちらが想定ルートです。
当日、山川ではみなと祭りが開催されていたために迂回することになってしまいました。
この他、鬼口海岸での大木先生のご講義がとてつもなく興味深く、質疑応答を含めた時間が予定を大幅に超過してしまったので、次の訪問ポイントとして考えていた花瀬をスキップしています(当初候補としていた巡検地は開聞岳の南側で唯一ロープ、梯子に頼らず海際まで降りることのできる魔の瀬だったのですが、農作業をされる方々と釣りを趣味とされている方々が駐車される都合と道路の幅の兼ね合いで見送らざるを得ず、花瀬としました。ただ、望比公園と脇浦の中間点辺りにあるジモピー以外の方は余りご存じないのではと思われるスポットだったのですが・・・)。
巡検地の地質はこのサイトで紹介させて頂いているのでここで改めて解説を加えるつもりはありませんが(上のマップで各ポイントのアイコンをポイントして頂ければ該当ページのリンク先URLを表示します)、大木先生のお話を伺った鬼口海岸の露頭に触れている“鬼口溶岩”のページには若干の修正を加えています。
湯峯神社から東方池田線に出る手前で倒木に行く手を阻まれるといった台風の影響こそあったものの、好天に恵まれた巡検の様子です。
2023年 5月 30日
先週末、鹿児島県地学会の総会が開催され、その席で“指宿周辺の地質について”話す機会を頂きました。その際に使用したプレゼンテーション・スライドをPDFファイルにして保存しておきます。
3月から5月にかけては資料作成のための露頭の現状確認と6月4日に予定されている巡検の候補地検討を目的とする町内見回りに時間を充てました。
3月 | 7日 | 開聞崎~犬帰;小平碆~大平碆 | |
4月 | 4日 | 黒瀬~長瀬;魔の瀬~田ノ崎;花瀬 | |
8日 | 川尻~畳瀬 | ||
9日 | 大谷石・池田石採石場跡;金鉱山坑道跡 | ||
11日 | 鬼門平;二度山石採石場跡;堀切園 | ||
13日 | 無瀬浜;竹山;鳶ノ口下放射状節理;伏目;山川市街地 | ||
16日 | 観音崎;今和泉島津家墓所;捍海隄;瓢箪池 | ||
18日 | 潟口;五間川;知林ヶ島 | ||
23日 | 開聞岳;天の岩屋 | ||
27日 | 鷲尾岳;鍋島岳;鳥越堀切 | ||
28日 | 松原田;水無池;鏡池;正護寺跡(大山神社);櫻井神社 | ||
5月 | 1日 | 番所鼻;亥の子;石垣臺場跡;鬼口海岸;瀬平 | |
2日 | 集川の滝;頴娃城址 | ||
3日 | 新永吉~尾下;湯之峯神社 | ||
8日 | 一氏の滝;淵別府;伊瀬知の滝;天神の滝;鬼口 |
新しい画像も手に入りましたし、資料作成の段階で目についた誤解を招きかねないコンテンツの内容や説明不足等もありますので、しばらくはサイトの改訂作業を進めることに致します。
6月4日の予定巡検コースは変わり映えのしないものとなり、魚見岳下の野球場に集合した後、
1. 指宿粘土変質帯の母岩の殆どを供給している権現山成層火山体の巣目権現(湯之峯神社)。噴気帯でカオリン化した粘土も確認できます。
2. 指宿火山群の溶岩流の中では最大規模の池底溶岩が形成した新永吉の急崖。見学会には時間的制約があるため(10:00~14:00)、新永吉には降りず、やすらぎ公園から遠望することにします。
3. 池田火山の噴出物の代表として鬼口海岸の露頭を、昼食をはさみつつ。池田火砕流堆積物としては伏目海岸が真っ先に候補として頭に浮かぶのですが、今年度で ㈱セイカスポーツセンターの指定管理期間終了となり、来年度から指宿市の直営となる砂蒸し温泉が工事中のため海岸に立入ることができなくなっています。
4. 開聞岳火山の溶岩流の代表としては花瀬溶岩。ロープも梯子も使わずアクセスできる魔の瀬からの田ノ崎溶岩組み入れたかったのですが、駐車スペースの確保に問題があり、断念せざるを得ませんでした。花瀬も脇浦港側は工事中で入れませんので、脇浦港と望比公園の間にある農道で海岸へ出ようと思っています。
懸念は台風2号の進行方向。4日は予断を許さない状況です。
2023年 1月 20日
19日に黎明館(鹿児島県歴史・美術センター黎明館)のTwitter/Facebookで1990~1999年の“鹿児島県史料”がPDFファイルとして公開されたというお知らせがありました。感激して確認してみると、1970年刊行分から既にWeb上で閲覧可能となっていたようです。迂闊なことに全く気付いていませんでした。
これまで原典へのリンクができないと思っていた“斉彬公史料”、“忠義公史料”、“麑藩名勝考”等につき、“参考文献”のページに“鹿児島県史料(鹿児島県歴史史料センター黎明館)”の項を設けて整理し直し、原典を参照しているページの仕様を変更しました。贋金造り(薩英戦争と薩摩の臺場)、廃仏毀釈(大野岳火山)とページを跨る斉彬公のエピソードや麑藩名勝考がらみが中心です。
サイト内での参照箇所の見落としもあるでしょうし、自宅で余裕をもって閲覧できることによる新たな発見もあるかと思いますので、引き続きサイトの改善に努めます。
平成2年から平成11年に刊行された『鹿児島県史料』のPDFファイルを公開しました。
— 鹿児島県歴史・美術センター黎明館(公式) (@official_reimei) January 19, 2023
その内,「玉里島津家史料」は,明治4(1871)年に島津久光が新たに興した玉里島津家に伝来したもので,幕末維新期研究の進展に大きな役割を果たした史料集として高く評価されています。 pic.twitter.com/Ve8YCd8KM1
2023年 1月 6日
“石の日”だった一昨日の1月4日、南九州市川辺町と南さつま市金峰町を駆け足で訪ねてみました。昨年10月、縄文の森をつくろう会先輩会員に八瀬尾の滝(川辺町)と河添渓谷(金峰町)を案内して頂いたのですが、昼食をご一緒した後のついでだったことで装備が充分ではなく、普段の格好でアクセスできるところ止まりだったことが心残りになっていました。
八瀬尾の滝と河添渓谷は阿多火砕流堆積物なのですが、折角川辺に行くのだからということで、南薩には珍しい溶結した入戸火砕流堆積物の露頭にも立ち寄っています。下の画像は、先月の都城での大木先生の講演会でも紹介されていた高田石の石切場跡と清水の摩崖仏。川辺には薩摩塔も残されているので、それについても簡単な解説を加えました。
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